青汁の生搾りは飲みにくい?
最近何かと話題の、生搾り青汁につて調べてみました。
■生搾り青汁の定義
最近話題の生搾り青汁。何社か比較してみると青汁製品にはいくつかのタイプがありました。
1:「生の野菜をそのままクラッシュして水などと混ぜ合わせ、液体と一部の組織がそのまま急速冷凍もしくは冷蔵されたもの」
2:「生野菜をそのまま破砕し水などと混ぜ合わせて、そのジュースを低温を保ったスプレードライやフリーズドライなどを組み合わせたもの」
3:「生野菜を通常のスクイーズなどによりジュース化したもの」
青汁の中には、それぞれの原料を、その原料が苦手とする熱や乾燥、組織片が残ることなどに分けて、エキスを抽出したり、乾燥させた後に粉として組織ごと粉砕したりとい、ジュースにした後フリーズドライやスプレードライで出来上がったそれぞれの健康補助食品のさまざまな原料をブレンドしたというタイプのものもあります。
この顆粒や粉末にするケースにおいての生搾り青汁は、このフリーズドライやスプレードライの工程の中でも、とくに壊れやすいビタミンやミネラルなどの栄養分に配慮した「低温」の加工方法をとっていることで、もともと素材の持つ栄養分を破壊せずそのまま生かすこと、加熱しないので色や香りが穏やかといった点に特徴があります。
よくブレンド過程が、それぞれの材料個別か、あるいは全体が混ぜ合わされた液体からスタートしているかといったお話をされている広告などもありますが、その限りではありません。
■そもそも生搾りはなぜ飲みにくいといわれるのか?
ここでいう「飲みにくい生搾り青汁」とは、インターネットや記事に見られる口コミなどで調べたところでは、前述の1と3のタイプであることが一般的なようです。3では生野菜そのものの青臭さや酵素、えぐみなどがしっかりと活きており、通常は非加熱。
俗にいう生ジュースなどと呼ばれるタイプです。
このなかで生きている、植物由来の酵素が、飲んでいる途中からすでに胃や腸を刺激して活発化させてくれます。
あまりに元気がよすぎるために、すぐに、少量で満腹感を覚えたり、あるいはげっぷなどが出てしまう人まで。
フレッシュな果物ジュースなどが売られていますが、ああいったごく少量で満腹感を覚えてしまうのは、酵素が生きている生ものに多くみられます。
また、製法によっては、ふんだんな原材料のなかから水分を濾して、より濃厚な味わいになるように仕上げたものも。
こうしたタイプの生青汁では、臭みも満腹感も、ごく少量で五感すべてから印象付けられてしまいがちです。
また1は大手メーカー各社などが販売している形態で、現在は地方のスーパーなどでもよく販売されていますが、刻み野菜の水煮のようなごろごろとした組織片が残るものから、汁だけが取り出されたものまでさまざま。
ですが比較的各社とも組織片が残りがちな製法ということもあり、少量で、ずっしりとした満腹感があります。
そればかりではなく、液体内にも、また残った組織片にもたっぷりの食物繊維が含まれており、のどごしも胃や腸に溜まってからもとても濃厚。
消化器自体も活発に活動します。
青汁自体も非加熱のことも多く、中にある様々な成分が生きているため、消化には加熱され組織が変成されたものと比較して消化自体にエネルギーを多く要求します。
そのため体力のない方などでは、このタイプの青汁を飲むと疲れてしまうといったケースなども存在します。
とくに1と3では植物由来のシュウ酸などのアクの除去率があまり高く出せないという技術的な問題と、シュウ酸自体も一定量であれば健康効果にもつながるということもあり、これらがうまく処理できない体質の方では、前述2のような顆粒や粉末タイプの、加工工程でアクをかなりの割合で取り除くことができる製品を使うことで飲みやすさの点で、かなり改善されるでしょう。
■飲みにくい青汁を飲みやすくするために
こうした青汁の飲みにくさを改善するためには、自分が苦手とする消化などの条件、口当たりや嚥下などの条件といったものをまず理解することが必要です。たとえば嚥下などの機能に問題があるのであれば、全体として均質でのどごしのよい2のタイプを選択、あるいは3などの生ジュースタイプをざるなどで濾して飲んでみるなど。
残った部分も料理などに有効に利用できます。
また、酵素などが苦手なら、初めから2のタイプを選択するか、1や3を水で薄めたり、あるいは軽く加熱しながら様子を見て、自分に適した酵素の死活量に調整するといった方法などもあります。
いずれにせよ豊富な加工法や原料の青汁が市場に増えたことで、これまでよりもさまざまな目的や苦手ポイントにあわせた製品選択ができ、しかも高い天然由来成分の製品が目白押し。
サプリメントなどに由来する製品が苦手な方でも、こうした原料野菜由来製品なら、からだにとっても穏やかにつづけられるかもしれません。