青汁の値段と価値ってイコールする?
通信販売を始め、青汁専門カウンター、スーパーやドラッグストア、最近ではコンビニなども、手軽で買いやすくなった、健康管理の強力な味方青汁。
青汁と一口にいっても、さまざまな製品があり、高級なものから、一回当たり数十円といったお手頃なものまでが存在します。
一昔前、平成になったころの高級品では、産地限定のフレッシュ現地絞りで瞬間冷凍の青汁など。
最近の青汁では、キノコや菌類、世界各国にひそかに伝わる健康や長寿の秘薬的な素材。
薬やサプリメントなどで既に有名な機能性素材など。
豊富な素材やブレンドによる貴重な青汁も多数あります。
また同じ素材をうたっていても、お値段が大きく異なる青汁なども各種存在しています。
この差は一体何なのでしょうか?
■青汁の価格差の原因は?
青汁のそれぞれの製品でも、販売企業や製造企業、また製品そのものなどの工夫などによっても、価格には大きな差があります。たとえば次のようなときに、大きな価格差が存在します。
1.材料供給のこだわり
とくに素材が濃縮されることで、農薬汚染も成分そのものの効果も凝縮されて受けやすい青汁だけに、素材とその生育全体の安全性に拘り、季節やその個別の野菜などの旬だけを世界各国から追いかけるように入手し、現地で加工といったところも、とくに高級品では多いようです。たとえば日本国内に自社農場や自社工場を持ち、専用の畑で、長年有機栽培し、専用の設備で、一切他社や他の加工目的の野菜類などとは混じらないよう、細心の注意を払っているもの等が存在します。
原料のすべてを有機栽培したり、さらに特殊な栽培法などを用いて管理しているところ等もあり、その分価格に跳ね返っているといったところも多いようです。
2.材料加工のこだわり
通常、薬剤でもサプリメントでも、食品でも、こうした素材の加工は、ある程度業者などにまかせて、出来上がった原料として購入しブレンドするのが一般的です。青汁の製造メーカーの中では、一切を他社任せにせず、すべて自社で行っている責任生産体制などを採用しているところも存在します。
また、自社専用品として、年間を通じて自社の野菜原料だけを栽培する畑から収穫した後、数時間内にすべての加工を行うことで、より成分を逃さず製品に直接封じ込めるといった加工へのこだわりなども。
通常は値段の安さから加温などを工程の多くに入れるところ、あえて、成分が壊れにくいように低温にこだわりつつフリーズドライなどの工賃がかなりかかる技術にこだわったメーカーなどもあります。
とくにこうした工程を、日本国内中心に行っているところほど、価格も高額になる傾向もあります。
3.流通形態のこだわり
青汁はたりない野菜やそのフレッシュな酵素など、さまざまな成分を取り込むために、より食事によってとりこみやすい形状に加工してあることを前面に出しているメーカーも存在します。たとえば、フレッシュな生絞りで瞬間冷凍し希釈せずに飲むタイプのものや、フリーズドライでビタミンなどの成分を薬剤ではなく材料由来で生かしたもの等。
こうした製品の一部では、販売されるまでの製品の温度管理や消費期限などもかなり厳しく管理されており、出荷から販売店、あるいはご家庭までの流通経路を定温輸送などにする、あるいは1回あたりの荷姿がおおきくその分輸送コストが高額になるもの等も見られます。
4.広告人件費などの差
やはり青汁は、広告人件費などがかなり多く費やされることも多い製品でもあります。単に青汁といっても各社で含まれる材料や成分には特徴があり、また、一般の食品とも異なり、そもそも量販店などにもともとその製品を扱う多くの販売スペースが存在しない製品でもあります。
加えて、1製品タイプごとが1店舗で大量に販売される製品ではありません。
ということもあり、消費者本人に知られていなければ販路が開拓されにくい製品でもあることから、通信販売、とくにカタログやテレビラジオ広告、サンプリング、あるいは店舗などでの対面販売などを中心として、それぞれ個別の製品の根強いファンから広がりを見せてきました。
またそこからの口コミでのひろがりなどでそれぞれの製品の良さや違いが伝わり売れてきたということもあり、各社とも広告人件費などをより多くかけています。
その広告費自体も、製品の価格を大きく左右している企業や製品もあるといわれています。
5.製品の区分による差
青汁と一言でいっても、特定保健用食品、栄養機能食品などさまざまの種類があります。こうした区分による製品の届け出や品質管理といったコスト部分などが、製品の価格に反映されてるケースもあるといわれています。
■その青汁の値段と価値が見合うかどうか?
たとえば特定保健用食品の青汁では、栄養機能食品(健康食品)などよりもよりしっかりと「国(厚生労働省)に科学的根拠を示して有効性や安全性の審査を受け、特定の保健の効果が科学的に証明」されたとして表示を認められている製品です。こうしたものでは、省庁からのお墨付きがあるということで、確かにその表示にある「お腹の調子を整える」等などといった一定以上の価値はあるかとおもわれます。
また製品によっては、成分や原材料表示にあるような「希少な植物などのエキスや粉末の配合」をうたっているものもあります。
これらがその成分表示が守られた製法である限りは、その希少な原材料相当分の価値もあると思われます。
医薬品ではないため、原料由来の成分が一定かどうか、また確かな効果が確保された加工法や原材料で、品質が安定しているか、また利用者に対しての効果が有意である程度安定して発現するかといったあたりにはばらつきがみられるものもあります。
こういった点は、健康食品ゆえに、あくまでも製造元の技術や企業の姿勢などによるところが大きくあり、値段と価値について一概にはいえません。
高級な原材料を一部配合しているといっても、分量はそれぞれ異なり、このあたりもあらゆる情報がしっかり開示されているところを中心に、消費者の目で、しっかりと選ぶことが必要でしょう。
単に値段や材料名を表に出しただけでは、その効果などはわからないものなんですね。
現在は各社とも、こういった製品全体のイメージアップや自社製品の品質の自信の表れから、細かな製法や成分、原料調達先などを、産地や季節などにわたって詳細に公開するところも出てきています。
こうした情報が充実しているところを中心に「その青汁の値段と価値が見合うものか」を十分検討して賢く選ぶのも、消費者として大切な姿勢ですね。