青汁の飲み過ぎは下痢になる?

■もしかしてこの下痢、青汁のせいかも??

日頃の野菜が極端に不足した生活を改善するのに効果が高いとされ人気の青汁。
でも飲み始めたら酷い下痢、冷え症、体のむくみなどが気になったなんていう方も。
人の体は人それぞれで、消化する能力や生活強度、その他消化や排せつ、老廃物の処理にかかる能力も、個性豊かです。
そのため普段食べなれない生野菜や大量の野菜と成分や分量の似た「青汁」を採ることで、思わぬ症状が発生することもあります。

■生野菜サラダは、消化するため身体に負担をかけてしまいがち

義務教育でも習うように、同じ野菜であれば生でしか摂取できない栄養分や、加熱でなければ豊富に含まれないあるいは吸収されにくいといった栄養分が多く在る一方で、生野菜は口に入れて噛む、だ液と混ぜる、飲み込む、消化するといった人体内における経路で、体に負担をかけがちです。
病中病後などには、普段食べている生野菜などについて、最低でも加熱を行って食するようになど、病院から制限されることもあるほどです。

これには理由があります。
比較的洗浄しにくい上、細菌などが再付着しやすい形状の生野菜であることの他、含まれている栄養分の分子構造が加熱後に比べても大きく、それをゼロから丁寧に段階を追って消化していくために、身体各部で分泌、消化、吸収、循環などのプロセスが発生するため、体力を消耗することなども理由として存在します。
病気の時にどうしても野菜関連のものを摂取したいなら、よく加熱するか、あるいは加工された濃縮果汁還元に類するものを水で薄めながら・・・といった制限があるのは、この生野菜や生の果物は、内臓に生の状態で接するときにも、また消化そのものにおいても、臓器にとって負担になることが多いといったことに由来します。
この負担が大きければ、分泌液が過剰になることもあり、下痢が発生することもあります。

■現代の青汁にはさまざまな加工法が混在する

もともと、青汁と呼ばれ始めたころには、植物の青葉などを一旦熱処理してから加工することが定義された「青汁」の作り方ですが、現代にいたるまで、製法その他について特に決まった名称との一元化を見ていないため、メーカーや製品によって加工法がかなり異なったものが混在しています。
たとえば、ほとんどただ絞っただけの果汁や野菜汁が緑色の為「天然搾りたて青汁」として存在するケースや、加熱して水分の一部や糖分などだけすこしその構造を変えることで残る成分はほぼ生状態と変わらないコンディションのものを「青汁」と呼ぶケース。
それとは逆に植物をものによっては「まるごとをドライ粉末加工して」、物によっては「絞った液他を粉末にして」混合してるものなどが広くみられます。
また、生らしさを活かした流通とするために、ジュースのように絞った後、えぐみ、あくなどを丁寧に除去した後粉末化したものなどをはじめ、この他にもさまざまのものが市場にあふれています。

一般的には「緑葉野菜などを使用して、水に溶いた時の液色が緑色のものが青汁」として販売されていることが多いのですが、中にはむらさきいもやビーツ、シソなど、赤や紫と言われる色合いの青汁製品などが販売されていたこともあります。
この赤い糖類や色素の種類によっては、その成分が体質に合わず、アレルギーで下痢のような症状を呈する方もあります。
赤色に限らず、その他の糖類などにも、ひとによってとくに肌の薄いところで激しく炎症や分泌物の増大といった反応を見せることなどもあります。
こうしたものをはじめ、一旦加熱することで消化時に負荷が低い構造になったり、あるいは加熱によって糖や酸、タンパク質などの構造が変わり、下痢の原因とはならないケースなども存在します。
もし下痢や冷え症、むくみなどがこうした青汁を飲んだときに特徴的な症状として現れるのであれば、製品選びに注意が必要です。
この加熱の度合い、製法、残っている成分や、製品として出荷される際に添加されている成分について、その由来や分量、加工法などが、広く公開されているメーカーも多く存在しています。
情報開示が広く行われているところから、たしかな品質であることを確認したうえで選択することで、こうした症状が抑えられるケースも存在します。
冷たい水で単に空腹にあるときに飲むことが刺激となり、発生するケースもあります。
こうしたときにはぬるま湯や、消化器に優しい牛乳、豆乳、ライスミルク、穀類ミルクなどで混ぜて飲んでみることで、胃壁などの刺激をおさえて下痢が収まることもあります。
こうした方法を試してみるのも良いでしょう。

■重大な病気のこともある

人体内の消化のプロセスで、重要な役割を果たしている肝臓。
ここからでる胆汁の過剰な分筆により、あるいは胃液などの大量分泌により下痢になっていることもあります。
食物の刺激による一時的なものであれば良いのですが、頑固な便秘や血液中をはじめとする体内からの老廃物排出が順調にいかないことによる過剰分泌など、さまざまな原因があります。
こうした場合、とくに青汁に限らず、どういった食品でも発生しますので、もし青汁が原因かどうか迷うケースがあれば、一旦服用をやめてみて、通常の食事だけでも発生するかどうかを確認することと同時に、医療機関などに相談することも必要です。